動物の体の仕組み

猫の皮膚

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猫の身体の特徴にも色々とありますが、個人的には、独特な触り心地と柔らかさは、犬にはない、特徴だと思いますので、今回は、皮膚について取り上げたいと思います。

猫の皮膚が、柔軟であるおかげで、まず、第一に敵からの攻撃、あるいは、獲物の抵抗によるダメージを軽減したり、次に敵と対峙した時に、所謂、逆毛にして身体を一回り大きく見せることで相手を威嚇したり、他には、寒いときには、なるべく毛を寝かせて体温を逃がさないようにするなど、このような機能を発揮させることができるのです。

猫の被毛についてですが、毛の成長周期は、60~90日をかけて、一定の長さまで伸びます。限界まで伸びたところで、一旦、その状態を維持します。

その後、40~60日間に新たな毛が生え始めてきたら、徐々に寿命の尽きた毛から抜けていき、再び最初のステージに戻り、これを繰り返します。

ですので、通常、猫の皮膚上には、、様々なステージの毛が、存在することとなります。

しかし、日光下で生活をしていない室内飼育の猫の中には、一年中、毛は抜けるけれども、結局、所謂、夏毛になることはなく夏の暑さに苦慮するようになる猫もいます。

元来、猫は、比較的、暑さに強い動物であるにも関わらず、夏期に熱中症になる猫が散見されるのは、このことが原因の一つであると言われています。

余談となりますが、熱中症と思われた場合には、濡れたバスタオルなどでくるみ、扇風機などで風をあて、気化熱を利用して、身体にこもった熱を下げる救急処置をしてから、かかりつけの動物病院へ連絡し、受診しましょう。