今年2月のことです。開院25周年を前にした話し合いが始まりました。
「20周年の時、お家の子の写真を送ってもらったね。」
「集まった写真でポスターを作って待合室に飾ったね!」
「今年はどうしよう?」
「写真を送ってもらうだけでなく、写真を応募券にして抽選会をするってどう?」
「いいかも!」
こうして25周年の企画がスタートしました。
悩んだのが、抽選会での景品です。
皆さんに喜んでもらえるもの、できれば当選の数も多くしたい。
それでいて当院ならでは、のもの・・・そんな条件を満たすものはなかなか見つかりません。
そんな時、スタッフからこんな一言が。
「物でなくてもいいんじゃない?」
「病院でできるサービス、例えば爪切りとかのお手入れ。」
「だったら健康診断コースはどう?」
「サービスだったら、当院だけでなく、ご近所のお店に協力してもらうのもいいかも!」
アイデアが徐々に具体的になってきました。
こうして形になったのが今回の景品、「サービスチケット」です。
早速、今回の趣旨をお伝えするためにご近所のお店へ訪問を始めました。
そこで、かけられた言葉の数々・・・
「25周年、おめでとうございます。」
「うちは20年なのよ。」
「お店のサービスチケットを景品に?すごく嬉しいわあ!ありがとう!」
「うちができることは、何でも協力させていただきます。」
「竹田院長先生が亡くなって9年?・・・大変だったよね。頑張ったわね。」
中には、涙ぐみながら伝えてくださる方も・・・。
こんなにも、多くの方々に見守られていたなんて!
お恥ずかしいことですが、日々の生活の中では意識することすらありませんでした。
当院だけのごく内輪のイベントとしてスタートした25周年企画でしたが、
スタッフのアイデアからご近所へと広がり、たくさんの方々に支えられた25年であったことを改めて知る機会となりました。
「本牧通り動物病院がこれからもうまくいくことを願ってるよ。」
9年前、院長であった夫は私にそう言い残して逝きました。
竹田の思いをつないで院長を引き受けてくれた牧野先生、本牧通りの良さを受け継いでくれているスタッフ達、ご近所の方からいただいた言葉の数々、
そして、今も支えてくださっている飼い主様や動物たちの存在・・・。
竹田が知ったら、どんなに喜ぶことでしょう。
当院を見守ってくださったすべての方々、本当にありがとうございます。
そして、これからもよろしくお願いいたします。
竹田智子